第343章

 高橋は一瞬口籠もったが、しばらく葛藤した後、意を決したように顔を上げ、恐る恐る口を開いた。

「ボス、ネットの書き込みなんて、絶対に気にしないでください。あんなの、誰かがボスと社長を陥れようとしてるに決まってます!」

「ネットのものって……何のこと? 陥れる?」

 前田南は寝耳に水といった様子だったが、高橋の張り詰めた表情を見て、ただ事ではないと察した。

 彼女は眉を顰め、スマホに手を伸ばす。高橋のあの様子からして、またネットで何かしらの世論が巻き起こっているのだろう。

 今日は一日中忙殺されていたため、スマホを開く暇さえなく、世間で何が起きているのか全く把握していなかったのだ。

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